2015年12月04日

【漫画感想】中間管理録トネガワ 1巻(福本伸行・橋本智広・三好智樹・萩原天晴)

  

   中間管理録トネガワ(1) (ヤンマガKCスペシャル)


  悪魔的スピンオフ!
  圧倒的ギャグマンガ!



公式で1話を試し読みできるので未読の方はまずどうぞ。
http://yanmaga.jp/contents/chukankannriroku_tonegawa/



トネガワが活躍していたころの、
初期のカイジの雰囲気そのままに
中間管理職の悲哀を描くスピンオフコメディです。
部下の名前を覚えるのに苦労したり、
会長の機嫌を窺って失敗したり、と
まさに中間管理職です。
これが島耕作のキャラならおかしくないのですが
福本先生の絵で、福本先生のコマ割りで、
あの擬音、雰囲気そのままでやっているから
もうおかしくてしょうがありません。

『カイジ』では、
冷酷な大人として描かれていたトネガワですが
本作ではまともな普通の大人です。
むしろ、部下に素直に詫びたり、
部下のいい案(カードジャンケン)を、自分の案を取り下げてまで採用したりと
良い上司ですらあります。
そんなただのいち中間管理職であるトネガワが、
四苦八苦してるのが非常に面白いです。
もし、冷酷なままのトネガワだったら
こうは見れなかったと思います。

この作品の肝となっているのが、
完全とまで言える福本先生の作風再現です。
絵のタッチはもちろん、コマ割りやネームなどに
福本先生らしさを追求しています。

おそらく、今の福本先生ではなく、
わざとトネガワ登場当時(カイジ初期)のタッチに
戻しているのではないでしょうか?
当時の少し硬い線でキャラが描かれている感じなど
福本先生より福本先生っぽいとまで言えます。


・やたら頻出する「圧倒的」「〜〜的」でもう笑えます。
 例:圧倒的バーベキュー
・上の部分だけ横長の見開き一コマにするのも、なんか面白いです。
・なぜか突然出てくる例え、特に「麻雀例え」はもう伝統芸の域に達しています。


2巻予告によると、
会長のご希望で映画作りに奔走するトネガワが見れるらしいです。
会長の発言次第でどうにでも
面白い方向に話を転がせるので、便利ですね。
それこそSOS団やラノベの生徒会や文化部みたいです。
会長とトネガワがハルヒとキョンに見えてきました(末期


最後に、福本先生ご本人による特別描き下ろし「紋章」が収録されています。
これだけ自分の作風で笑いをとられた後にどんな話を描いているのかと思えば、
さすがご本人、すごいネタを持ってきました。
雑誌でトネガワ読んでる方も、
この話だけのために単行本買う価値があります。
未読の方は是非、この一冊、単行本で読んでみてください。

posted by 棚傘(たなかさ)都市(とし) at 18:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【漫画感想】背すじをピン!と 〜鹿高競技ダンス部へようこそ〜 2巻(横田卓馬)




    背すじをピン!と〜鹿高競技ダンス部へようこそ〜 2 (ジャンプコミックス)


11月に1巻が発売された『背すじをピン!と』
2巻が早くも発売されました。

■『背すじをピン!と』1巻発売
http://0o0o0o0o0o.seesaa.net/article/429094818.html

今回は、初めての大会とその後の影響、
そして文化祭の準備までが描かれています。

あれだけ練習しなんとか最低限見せられるようになったものの
いざ本番で大勢の人の目の前で踊る緊張に
うまく始められない2人。
そして、大会から明けてすぐに文化祭の準備が始まります。
クラスでの出し物はもちろん、
競技ダンス部としてのイベントもあります。
オリジナルダンスの披露に向けて
決意を新たにする2人なのでした。


競技ダンスの大会という
読者にはルールから説明しなきゃいけないところをクリアにしつつ、
メリハリのある作画で、初めて人前で踊る緊張を。
難しいシーンでも、構成・作画の両方とも高いクオリティで表現されてて
とても驚かされました。
メインの2人はあまり踊れませんでしたが
先輩方のダンスシーンでは、
迫力のあるバトルシーンのような作画で
非常に見ごたえがあります。


初めての大会後の2人の心境の変化、周りの反応などは
非常にセンシティブで、わかりやすさ重視の週刊少年誌のテンプレとは
少し離れた表現になっています。
主人公つっちーは
自分が思うようにできなくて感じる【悔しさ】を、
終了後すぐではなく、
少し時間を置いてからその感情の正体に気付きます。
こういう表現に、ページ数かけるのはちょっとした冒険でしょう。
それでも横田先生は伝えたかった。
少年が初めてダンスに出会い、初めて大会に出て、
初めて感じる感情を、しっかり伝えたかった、そう感じとれます。
わたりさんの気持ちについても、
これから丁寧に語られるのだと思います。

一方、シリアスな大会からうってかわって
楽しい楽しい文化祭です。
留年してる軽音楽部の先輩が妙にクローズアップされてたり
ダンス部員の各クラスの催し物も楽しそうで、
素直に文化祭当日が楽しみです。
少し重めの話をやった後にこういうコミカルな展開があるのは
気軽に読み進められるのでうれしいですね。


また、土井垣部長とリオ先輩の馴初めが
巻末描き下ろしで収録されています。
ここらへんは、おいおい語られるところかなと
思っていましたが、さらっと出してきましたねw
週刊連載ですし、本編はつっちーとわたりちゃん2人の
物語に集中したいということでしょうか。
魅力的なキャラクターをたくさん抱えているので
こういうショートや外伝4コマももっと読んでみたいですね。




posted by 棚傘(たなかさ)都市(とし) at 16:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする